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国内で活躍する同窓生(敬称略)
宮尾 紀子 (平成6年卒) 岡山市在住

音楽への憧れ
 私は平成6年に朝日高校を卒業しました。念願の朝日高生になれたものの、学業についていくのに必死の日々でした。

 中学から続けていたフルートが楽しくて仕方なく、勉強よりも音楽!で、勉強はついつい後回し・・・ 結局音楽への憧れを捨てきれず、進路を教育学部の音楽科に決めてからは学校の成績は下がる一方だったと記憶しています(苦笑)

 愛媛大学教育学部特別教科(音楽)教員養成課程を卒業したものの、教職への道へは進まず、音楽教室で講師をする傍ら、演奏活動を続けてきました。

 教員にもやりがいを感じたのですが、やはり演奏活動を重視したかったのです。演奏活動を続ける中で得たものはたくさんあります。大学でもそれなりに勉強していたつもりですがやはり音楽は奥が深く、生徒に教える立場になって学んだこと、そして学生時代に勉強していた音楽(クラシックという分野)以外のジャンルの曲にも興味を持つことによって、気づいたことはたくさんあります。クラシックで罷り通っている勘違いやクラシックに足りないもの、逆にクラシックの素晴らしさ・・・大学を卒業して10年、自分なりに我武者羅になって音楽に取り組んできました。

 レッスン生は子供から大人まで老若男女です。週に1度、レッスンの短い時間に会うだけですが、限られた時間内で伝えたいこと・・・音楽に向き合う中で、楽しさや悲しさ、優しさや悔しさetc.色々な想いを感じ取ってほしい。感性を大切にして心豊かに過ごしてほしい。そして、自分という個を尊重して自分なりの何かを表現してほしい。そして演奏する経験を通して、強い精神が持てるようになってほしい・・・そんな想いを胸に、続けています。何より自分がそうで在りたいと願いつつ。

 教えるという仕事をする上でも、プレイヤーであることは重要だと思います。でも、やはり音楽の持つ偉大な力の虜になっているのだと思います。聴きに来てくださった方々が「楽しかった」「癒された」と言ってくださることは、何より嬉しいことです。たとえ言葉はなくても、幼い子供達は立ち上がって手をたたいてくれたり、重度の障害者の方達も必死に音に応えようとしてくれたり・・・音楽は、そんな生命の力強さを思い出させてくれます。もっと繊細にもっと大胆に、音楽の持つ力を最大限に活かせるプレイヤーになりたい!と思いながら、日々を過ごしています。

 演奏活動として主なものの一つは、2005年に結成したフルートアンサンブル「ローザ」での活動です。岡山の若手フルート奏者4人によるグループですが、このメンバーは皆、私にとってかけがえのない存在です。

 岡山だけにとどまらず近県へも出向いて演奏を行っています。実は先日、10月3日(金)にも県立美術館ホールでコンサートも開催しました。過去3年間の経験が、いい成果となって現れてきたという好評を多数いただきました。

 そして私にとって最も大きなものは、今回3回目となる“Noriko Miyao Cocert series”のコンサートです。Ruhe(ルーエ)と団体が主催で行われているのですが、朝日高校の大先輩、岡本祥宏さんが代表となって、私を支援してくださっています。スタッフは、普段は音楽と全く関係のないお仕事をしていらっしゃる方々ですが、本当に快くお手伝いしてくださり、演奏会の成功へと導いてくださっています。

 このコンサートのコンセプトは、「ともかくお客さんが楽しいコンサートにしよう!」です。クラシック音楽を中心にしつつ、色々な音楽に目を向け、また様々な企画を盛り込んで演奏会を行っています。

  2006年に第1回目の演奏会では、完成して間もない山陽新聞社の本社内にある「さん太ホール」にて“フルートの戯れ”と題し、ジャズの曲にも取り組みました。チケット完売という今まで経験したことのない盛況ぶりに驚きながら、スタッフの尽力のお陰であることを本当にありがたく感じました。

  続く2007年、“フルートとオルガンの詩 -うた-”を県立美術館ホールにて開催し、こちらも満席となりました。やはり朝日高校出身の先輩、小川修司さんがMCを務めてくださいました。

 そして今年も、11月17日(月)に岡山市立市民文化ホールにて、“フルートと辿る愛蘭土(アイルランド)への旅”を開催します。
 会場・開演時間等、詳細はこちら(演奏会チラシ)(pdfファイル)をご覧ください。

 昨年からアイルランドの音楽に興味を持ちはじめていたのですが、幸運なことにアイルランド音楽の第一人者である、守安功さん&雅子さんがゲスト出演してくださることになりました。どこか哀愁が漂う、素朴で心に沁みるアイルランド民謡は、日本の教育にも早くから取り入れられていたこともあり、日本人にとって馴染みの深い曲がたくさんあります。

 今回は、中でも有名な「ダニー・ボーイ」「庭の千草」「春の日の花と輝く」などをプログラムに入れています。またアイルランド音楽の大部分を占めるダンス・チューン(ダンスのための音楽)は、聴いていると自然に体が動き出してしまうくらいエネルギーに溢れていて、心を揺さぶられます。

 そしてアイリッシュ・ダンス!・・・岡山ではなかなか目にする機会が少ないのですが、今回は2名のダンサーが共演してくださることになりました。さらに、アイルランドが世界に誇るホイッスル奏者、ショーン・ライアン氏も出演してくださいます。

 コンサートまで、あと数日になりました。たくさんの方々の支えに感謝して、一日一日を大切に過ごしたいと思っています。もしご興味を持っていただけましたら、是非ご来聴いただきたいです!

 今回この原稿を作成するにあたり、改めて自分を見詰めることが出来ました。そして原点に戻り、音楽に憧れる自分を再確認することができました。様々な出会いやたくさんの刺激を、これからも音楽&人生に活かしていきたいと思います。


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